省エネ法とZEH【ゼッチ】 ゼロエネルギーハウス (Zero Energy House)

2018.01.27 Saturday

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    最近よく目にするようになったZEH(ゼッチ)。まだまだ何のことかわからない方も多いと思います。

    大手ハウスメーカーのCMを見ると光熱費がかからない家のようなイメージを持ってしまいます。なので、僕なりゼッチについて書いてみようと思います。

     

    Zero Energy House(ゼロエネルギーハウス)、略してZEH(ゼッチ)。ネットゼロエネルギーハウスとも言います。

    ゼッチを簡単に表現すると、「,覆襪戮少ないエネルギーで生活できる機能を有した家」「△修離┘優襯ーをゼロまたはマイナスにできるエネルギーを創る設備を設置」した家という意味。

    ,鉢△セットになってゼッチと言います。

    ※計算上のエネルギーがゼロということで、実質光熱費がゼロ、かからない家ということではありませんので誤解がないようにしたいですね。ここはおさえておきたい大事なポイントになります。

     

     ただ単にエネルギーを計算上ゼロにするのであれば、ソーラーパネルをたくさん設置すればよいということになりますが、この関係で大事なのは、エネルギー消費をなるべく抑え、快適に過ごせる機能を有した家づくりが前提になります。

     そこで、2017年4月1日より「建築物省エネ法」において措置され、住宅【300嵬に】に対しては、2020年からその基準が義務化され、その基準を満たしていないと新築することができなくなります。

     ここで誤解がないようにしたいのは、必ずゼッチにしなければならないということではありません。ここでいう基準は、前文でいう「,覆襪戮少ないエネルギーで生活できる機能を有した家」にあたります。家そのものの機能を、省エネタイプにしてくださいね!という基準が数値化され明確化、義務化されることになります。

     

    1)省エネ法について

    省エネルギー住宅に対してどうアプローチするのかというと

     

    〃築によるアプローチ:躯体(屋根、壁、床)の断熱、開口部(窓等)の断熱と日射遮蔽

    建築計画上のアプローチ:地域や敷地を読む。自然を取り込む。

    設備機器等によるアプローチ:設備の高効率化。(冷暖房、照明、換気、給湯設備)

     

     これだけ見ると、何ら今までも考慮していたことなので特別なことではないと思いますが、数値化され義務化されることにより、多様なニーズに対して制限が出るようになります。法律になったんだから当たり前といえば当たり前なんですが。

     例えば、この立地であればこの方角にどうしても大きな開口があったほうが絶対に最高!欲しい!やっぱりLDKは吹き抜けがあって開放感が欲しい!など、省エネ法に対して不利になる条件はバランスによっては満足できないケースが出る可能性があります。

     

     まず、住まいの快適性で大事なものは、実際に住まわれる家族が、その空間でどう過ごしたいのか、どう安らぎたいのかが大事であって、やはりそこにはデザインするということは大事。また、自然環境とうまく付き合うことで生まれるパッシブエネルギー(アプローチ◆砲鮃佑┐襯妊競ぅ鵝⇔地選択も大事な要素になります。なので、数値目標優先に考えた規格的な家や考え方はどうなんだろうかと感じてしまう側面もあるのも事実です。

     省エネというキーワードは、これからの時代に必要なニーズなのは確かですね。今まで通り常に工夫しながらクライアントといいデザインを創造していきたいと思います。

     

    2)ゼッチ【ZEH】について。

    今までの太陽光発電は、蓄電池システムの開発(価格含め)が遅れていて、どうしても売電ありきで太陽光発電のみの設置が優先でした。発電ありきであまり消費せずに電力会社が買い取るという何ともおかしなシステムです。ご存じだとは思いますが、年々買い取り額は減額されています。

     最近、各メーカーでは蓄電池システムの開発も進んでいるようで、ゼッチというのであれば発電した電力は、直接消費、もしくは蓄電して光熱費を賄い、余った電気を売電したいと皆さん当たり前に思うはずです。

    それを前提にしますとメリットは、

     

    .薀鵐縫鵐哀灰好函文熱費)が抑えられる。

    蓄電池を設置すれば停電時等にも安心

    省エネ法の義務化により快適な住環境を確保できる。(高気密高断熱等により、暑さや寒さを緩和できる)

    な篏金が設けられている。

     

    もちろんデメリットもあります。

     

    .ぅ縫轡礇襯灰好箸高くなります。(設備、機器導入費用)

    ∩襪梁腓さや位置、空間の構成等に制限が生じる。

    ゼッチビルダーに登録のある会社でしか設計建築できない。補助金申請が出来ない。(消費者の企業選択の自由度が小さくなる)

    こ栃篏金金額、売電金額(余剰電力買い取り制度)の減額、制度の継続等の不確定要素が予想できない。

    タ柔措蠡海に費用が必要になる。

    設備機器等のメンテナンスやアップグレード(交換)費用がかかる。

    太陽光発電なので天候に対して不安定さがある。

     

    と考えます。

     ゼッチにするとなると、一般住宅で従来の建築費用より300〜400万円追加費用が必要と言われています。

    そこで国は、補助金や電力の買い取り制度を設けていますが、 補助金申請には、外皮計算や一次エネルギー計算など、高度な計算やたくさんの書類の作成が必要となります。ゼッチビルダーによって違いがあるようですが、申請代行手数料が数十万必要になってきます。それに加え厳しい審査があり、審査に通らず補助金がもらえないという結果もあるようです。そうして補助金が受給されたとしても、補助金の上限は、平成29年より125万円から75万円に下がりました。

     また、電力の買取り制度ですが、 売電が始まった当初は1KW48円でしたが現在は10kw未満26円〜28円。10kw以上で21円で、これから先は下がることが決まっています。固定買取り期間は10kw未満で10年、10kw以上で20年です。それ以降はどうなるかはわかりません。となると住宅供給側は、出来るだけ自由度をさげて、ゼッチ仕様住宅という規格的な住宅を提案することが考えられます。

     補助金が、毎年減額されていること、手数料が必要などを加味すると、ゼッチ住宅にするかどうかは慎重に検討しないといけないと思います。

     

    最後に。

    省エネは大事なキーワードです。今回のゼッチも含めてですが、設備機器、設備機能優先的な家づくりでは、クライアントに対し本当の意味でいい家づくりにはならないのではと思います。まず優先的に大事にしたいことは、自然環境や住む人のライフスタイルから創造した空間を創ること。そして設備を検討するものだと思います。クライアントの要望をひとつひとつ加味しながら、時には追加したり削ったり。優先順位を明確にしていく中で、必要な設備がなにかを検討していくことが大切だと思います。設備機器はあくまでもパーツであって、多様なニーズに柔軟に選択できなければならないと考えています。

    長々と書きましたが、僕自身の住まいのあり方の考え方、プロセスは今までとあまり変わらないですね。

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

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    2018.02.19 Monday

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